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おっさんとモツ煮
僕は大衆居酒屋も好きだ。

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日本酒のメニューが豊富な、ともすれば日本酒のメニューが別で用意されているような店に行くことは多いが、

一方でメニューに「日本酒」としか書かれていないような店も好きだ。

そういう店ではホッピーやレモンサワーを飲むのが良い。

大衆居酒屋の店内は賑々しく活気がある。

客層は見渡す限りおっさんおっさんおっさん。おっさんの海だ。

圧倒的多数のおっさんが主役おっさん以外お断りの店が大衆居酒屋である。

といっても、近年では若い女性が2人組で来たりと、そんな雰囲気はほぼ無くなっている。



僕はと言えば20代前半から一人でそういう店に、しかも入ったことがない店に飛び込みで入るのが好きだった。

テーブルに置いてあるB5用紙がパウチされたメニューを見るなり、まずホッピー。

続いて煮込み、串、メンチなどを注文していく。

注意点はその店で自分が使えるテーブルのスペースがどれくらいあるかということだ。

はじめに頼みすぎると、与えられたわずかなスペースに乗りきらないということもあり得る。

狭い店では、お通しでホッピーを楽しみながら、比較的早く出てくる煮込み。

煮込みを半分食べた時点で、串とメンチを注文しつつ、ホッピーの中(ナカ)をお代わりして待つ。

などといった高度なタクティクスが必要になる。




ところで、大衆居酒屋の定番メニューはなんだろうと考えた時、

僕はやはりモツ煮ではないかと思うのだ。

焼きとんメンチというのも、モツ煮を脅かす存在ではある。

しかしモツ煮を大物の看板役者だとすると、焼きとんやメンチというのは新進気鋭の若手ホープという雰囲気がある。

焼きとんやメンチでも人は呼べる。

彼らの目覚ましい活躍は低迷にあった大衆居酒屋を若者層に認知させるに十分なもので、

事実とても上手い。いや、美味い。

しかし、今日その大衆居酒屋があるのは若き日のモツ煮の活躍があったことを忘れてはならない。

人気は焼きとんやメンチなどの若手に譲るが、今も存在感があるいぶし銀の活躍を見せる老俳優がモツ煮なのだ。




言ってしまえば焼きとんやメンチは他でも食える。

というか肉屋で売っている。

しかしモツ煮はどうだろう。



そう、モツ煮は大衆居酒屋にしかないのだ。

いやそんなことないだろうって?

僕は他に心当たりが無い…。

僕の行動範囲ではモツ煮が食える店は大衆居酒屋しかないのでそういことにしといて欲しい。



ちなみにここで言う「大衆居酒屋」とは、和民や笑笑などのチェーン系居酒屋ではない。

値段が安くて庶民的という点は共通するが、もうちょっとこじんまりしている。

そして客のプライベートに配慮するような仕切りや個室は無く、全部全てスリッとまるっとゴリッと見渡せる。

カウンターやお座敷があったり雰囲気は明るく開けている。

まず間違いなく、ぐるなびには載ってないような雑多な雰囲気がある。



閑話休題。

どこの大衆居酒屋でも大抵モツ煮はあるが、どの店も味が違うのが良い。

僕調べによると味噌ベースが圧倒的に多く、実に83%の店が味噌味だと何となく思う。

モツには独特のクセや臭みがあるので味噌の相性が良いのかもしれない。

しかし醤油や塩ベースも存在はしており、やはり各店のカラーが出る個性派の看板役者というわけだ。




おっと、長々とモツ煮について語ってしまったので本題に入る。

そんなモツ煮を自宅で作れないかと思ったのは、近所のスーパーで1kg560円の豚白もつを見たからだ。

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早速その場で検索。

どうやらこのモツでモツ煮を作れるらしい。

昔、居酒屋の人に聞いたモツ煮の作り方はえらく時間がかかるものだったので諦めていた。

モツを煮こぼして、臭みを抜く必要があるのだと。

それを何度もやるので仕込みが大変だと言っていたのを記憶している。



が、圧力鍋ならば比較的早くできるらしい。

というわけで早速材料を買い込んで作ってみることにした。

大量にモツ煮が作れるならしばらく肴には困らないからな。

まずはモツの下準備からだが、これはネットを検索するとたくさん出てくる。

圧力鍋を使おうと思ったが、使わない方法でもこのモツはあまり臭みが無かった。

一度だけ煮こぼしたモツをざるにあけておく。

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コンニャクを炒め、ニンニクとしょうがを入れる。

香りが立ったらモツを入れて炒める。

うちの圧力鍋は焦げ付きやすいので常にかき混ぜつつ。

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そして定番のニンジンと大根を入れると。

何も難しいことはないね。実にイージー。

次にダシ汁をひたひたに。この圧力鍋は3.6リットル入るので結構な量がある。

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しばらくアクを取る。

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んで、味噌を好みの濃さで。

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あとは圧力鍋で15分加熱して、自然に圧力抜けるまで放置。

良い香が漂う、モツ煮然としたモツ煮が完成。

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そこに焼き豆腐を入れて少し煮て、刻んだネギを散らして、更にゆず七味をかければ…

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普通に店に出てきても良いくらいだ。

味は濃い目でうまくいった。



いくつかのレシピは見たものの、割と適当に作っても何とかなるね。

もうちょっと薄く作っても良かったと思うし、今度は醤油とか塩もいいな。

それとモツの油を最初に取っておけばもっと食いやすくなったかもしれない。



この後、朝と晩は毎回モツ煮だった。

食い切るのに3日かかったが、だんだん味が深まり美味くなっていった。

トータル1000円もかからずこんなに大量のモツ煮が作れるとはね。

幸せな気分になれますよ、モツ煮。

【2015.01.29 (Thu)】 料理メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(0)
「じゃが」の発明
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セブンイレブンの見切り品コーナーで100円。

買わずにはいられなかった。

こんなの買ってる場合じゃないんだが。理由は後述しよう。


***


既に季節は11月半ば。

まもなく冬というこの季節、埼玉東京への越境は寒さが身体に堪える。

気温もさることながら風が強く冷たい。

特に夜から朝にかけては冷えるのがこの地方の特徴であるらしかった。



しかし、私はあえて底冷えする夜を選んで越境していた。

なるべく人目につかない方が良いためである。

明るい昼間より、夜の方が関所の衛兵に袖の下を渡すのが楽なのだ。



埼玉、東京の境には関所がある。

関所で通行許可証を見せれば、埼玉東京へ踏み入ることができる。

許可証は申請をすれば各地自体の長の名義で発行される。

だが旧態依然とした役所の事務処理によって発行には日を要していた。

そのため、ほとんどの地方民は関所で衛兵に袖の下、いわゆる賄賂を渡して通っている。

私は衛兵に旅の料理人と名乗っていた。

料理人らしい道具を持たない私に、衛兵は疑いの目は向けるものの、金さえ貰えれば良いのか特に深くは聞かれない。





ところで、越境を繰り返すうちに起きた問題が、今、私の頭を大いに悩ましている。

つまり、こういうことだ。

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10kg 1,880円。


どうだろう。

10kgで1,880円。激安である。

その米、大丈夫なの?とは友人の弁であるが、大丈夫。

米が不揃いで、ブランド米に比べて味は多少落ちるらしいが全く問題なく食える。



米があれば大抵はなんとかなるものだ。

その日、ウイスキーをソーダ水(レモン味)で割っただけのシンプルな酒、この地方で言うところのハイボールを、空きっ腹で煽りながら台所に立っていた。

材料は買ってきた。

しばしの後、私は料理史に残る“発明”をした。

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それは紛うことなき、肉じゃがであった。

しかし、驚くべきことにその肉じゃがには肉が入っていないのである。

私はその料理を「じゃが」と名づけることにした。



長々と書いたが、ここまで言えば読者諸賢は気づかれたことだろう。

激安の米、肉なし肉じゃが「じゃが」の開発。

この2点を線で結ぶと…。

そう、衛兵に袖の下を渡しすぎた。

有り体に言えば金が底を尽きそう。相原ちん、ピンチ。というわけだ。



1週間ほど前、そのときも私は肉じゃがを作っていた。

具材はじゃがいも、玉ねぎ、人参、鶏肉(もも)である。

豚肉ではないのは高いからだ。

豚肉は武人階級や王族が食べる貴重な肉である。私のような庶民の口に入るものではない。

しかし奇妙なことだが鶏肉入りの肉じゃがは、本来の味と違って少し物足りないように思えた。

おそらく肉から出る油、出汁の違いが全体の味に影響を及ぼすのだろう。

私はそのとき、肉じゃがの肉とは豚肉のことなのだなと、豚肉を食べたこともないのに納得した。



肉を入れればうまいことは分かる。肉を入れればなんだってうまい、小学生でも知っている単純な理屈だ。

しかし私の古い記憶によればカウボーイ・ビバップのジェットブラックは、特製チンジャオロース(肉無し)を作っていたではないか。

古い記憶に後押しされるように、私は「じゃが」の調理に取り掛かったのであった。



「じゃが」の開発過程をお見せしよう。

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材料はシンプルだ。

主にじゃがいもと玉ねぎの2種類。

そして肉による味の迫力を再現するために、ニンニク2片としょうがを入れた。

鍋は圧力鍋である。

長時間の煮込みが必要な料理もこれならば素早くできる。

ただ注意点は、圧力鍋は具材を柔らかくするが、味を染み込ませる効果は薄いことである。

失敗すると具材は柔らかいのに味がしない煮物が完成する。


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水を入れる。

醤油、砂糖、みりん、オイスターソース、紹興酒を入れる。全て目分量である。

量は目分量と味見で決めるのが良い。

というかそれ以外では決められぬ。

レシピに書いてあるような分量で作ることなど滅多に無いのだから当然そうなる。

詰まるところ、腕の良い料理人とは目分量の達人なのだ。


いい塩梅に調味料を入れる。じゃがいもと玉ねぎは、いるべき肉がいないことなど気付いていない。

それぐらい肉じゃが然としていた。


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いよいよ圧力鍋にフタをする。

見よ。この一部の隙も見当たらない、甲冑に身を包んだ武人のような無骨さを。

見慣れぬ人だと思わず後ずさりするような、目に見えぬ圧力(80kパスカル)を感じることだろう。

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あらためて「じゃが」をお見せしよう。

しばし、新たな料理を生み出した感慨に浸る。



香りは肉じゃがのそれで、わずかにニンニクを感じる。

うむ、ニンニクは入れなくても良かったな。次回への反省も忘れない。

じゃがいもも玉ねぎもホロホロとして味もなかなか良い。


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どうだろう。

白く艶やかな器(ヤマザキ春のパンまつりでもらった)に盛られたことで、白と茶のコントラストが実に美しい。

肉が入っていないことなど微塵も思わせない風格が漂っている。

私は炊いていた飯を茶碗によそい、じゃがに舌鼓をうった。




-----

おそらくこのブログを読んでらっしゃる数少ない方のうち、1人か2人しか興味ないと思いますが、

来週のスマスマに岡村ちゃんこと岡村靖幸がでるそうです。

僕は録画機器を持ってませんのでYoutube頼みになりますけど。



私信:イヨシ君、一応録画しといて。

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タイトル画像を冬verにしました。
【2014.11.13 (Thu)】 料理メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(6)
錫亜鉛合金シェフ
aihara、見切り品コーナーでナスと大葉を買いました。

頭の中にはどんなメニューが浮かんでいるのか。

さぁ、調理開始であります。



まずは、おおっと!冷凍庫を開けたー。

ということは、鶏ももを使おうというのか?

鶏ももを電子レンジに入れて、ここで1分間の加熱であります!

福井さん!福井さん!

aiharaは解凍機能を使っていませんよ?!

これは何故なのでしょうか?

本人に聞いてみましょう。

aihara「ええ、解凍機能は時間がかかるのです。ですので通常の加熱を、熱くなり過ぎない程度にすることで解凍をするのです」

なるほど!そういう理由だそうです。

さぁ加熱している間にナス5本を洗う!さらに大葉も洗います。

電子レンジのチーンはとりあえず無視のようです。



ここで包丁を取り出した!

まな板にナスを乗せて…切ったー!切りました。

ザクザクとザク切っていきます。

無造作に切っていますね。

次に大葉を切る!これも大雑把に切っていきます。



さぁここで電子レンジを開けました。

いよいよここで肉に取りかかろうというのか!?

まだ凍っている肉を取り出して、まな板に乗せた。

手が冷たそうです。しかし包丁を入れていきます。

一口大に切り終えました。

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次は何をするのか、ここで新たな小皿を取り出しました。

これは…調味料作りでしょうか?

おそらくこれで味を付けるようです。

まずは冷蔵庫から味噌を取り出した!

味のベースは味噌ということでしょうか!

そして醤油、オイスターソースを少々、さらに…。



福井さん!福井さん!

今、謎の小瓶を取り出して少量加えましたよ!?

何かの調味料のようですが。

aihara「豆鼓醤(トウチジャン)と呼ばれるもので中華ではよく使いますね。豆を発酵させたもので醤油と味噌の中間のようなものでしょうか。旨味がたっぷりなので今回のような味噌ベースの味に旨味とコクを出すのに良いのです」


これはご本人からの解説、ありがとうございました。

今、彼の口からも語られたようにやはり味は味噌ベースのようです。

さぁこれで調味料は完成したか。

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おおっと!福井さん!福井さん!

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ここで一口大に切った肉に何か振りかけましたよ!?

aihara「塩ですね。見たまんま。」

だそうです、失礼致しました!

さらに胡椒を振りかけました。

となると、これは炒めものか!?



さてフライパンを火にかけ…油はたっぷりだー!

大さじで5杯も入れたでしょうか!

いささか多すぎるような気もするが大丈夫か!?

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aihara「ナスは油をよく吸いますからね。ナスを炒める時は油多めが基本です」



なるほど、予想通り炒めるようです。

まずは肉を入れた。

やはり火が通りにくい肉を先に入れるか?

aihara「肉を先に入れて一旦取り出し、野菜のみを炒めたものに肉を再投入する方法もありますが…今回は面倒なので肉から順に投入します」

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丁寧に手順が語られました。

肉を焼きつつ、色がだいぶ変わっている。

いよいよもってナスを投入であります。

非常に良い匂いがしてきましたねぇ。

ナスがどんどん油を吸収していきますが…どうやら間に合いそうです。

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さらに昨日切って余った野菜を冷蔵庫から取り出して投入しました。

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更にしばらく炒めていきます。

っとここで!

調味料を投入しました!

味噌が溶けるようにか、木べらで潰しつつかき混ぜていきます。

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なかなか味噌が溶けないように見えますね、これは大丈夫なのでしょうか。

aihara「調味料に日本酒も入れて少し溶かしておくべきでした。日本酒は無いので紹興酒で代用しましょう」

と言いながら紹興酒を目分量で入れたー!

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紹興酒の独特な香りが会場を包んでいます。

非常に美味しそうな香りがしておりますねー。

ここで首尾よく味噌が溶けました。



福井さん!

いよいよここで大葉を投入するようですよ!

鶏もも、ナス、そして大葉を味噌ベースの調味料で炒めております。

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さぁaihara、ナスを箸でつまんだ。

味をみています。

頷いた、頷きました!

納得といった表情!

ここで皿に盛りました。

これで完成のようです。


aihara「第1は完成、第2にご飯、そして第3に第3のビールで完成ですね。あとはこれをやって寝るだけですよハハハ」

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aihara、笑っております。

以上、会場から鶏もも、ナス、大葉の味噌炒めの実況をお伝えしました。


【2014.10.18 (Sat)】 料理メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(6)
素晴らしき哉、魯山人の御茶漬け
酒の話をしていると。

舌が、ノドが、胃が酒を飲もうと猛烈に誘ってくる。

できれば日本酒がいい。

香りは抑え目で。

旨味は強めで後味は軽い酸味なら尚良い。

しかし、初めからではなくて開けてから徐々に味が変わってくるのがいい。

初めはポテンシャルを感じる味であればいい。

まずは会話や料理を主にして酒は傍らで裏方に徹する。

場の雰囲気に合わせて少しずつ。花が咲くように漸次味が開いていけばいい。

時に杯を傾け、別人になったかのような酒をしみじみと見つめて。

美味しくなったよね、って会話したりして。

そういう飲みを久々にしたい。



今でこそあまり飲めない環境だけど、以前は結構飲み歩いた。

過去の飲んだ記憶の引き出しを開ける度に、飲みたくて飲みたくて震える。

辰泉の後味、悦凱陣の深み、喜久酔の驚き、亀甲花菱のバランス、飛露喜や貴の究極のぬる燗…。

どれも一期一会の甘美な記憶。




くっはー、タマランチ会長ですね(台無し)

いつの頃か忘れそな遠い日の記憶を肴に、今日も下町のナポレオンのコップ酒。

うまい日本酒は情けないほどこの頃味わえないですね。

ナポレオンに罪は無いですが。





さて、ここからは北大路魯山人(きたおおじろさんじん)の話をしようと思う。

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北大路魯山人と言えば陶芸家や書道家であり、美味しんぼの海原雄山のモデルになったことでも知られる人です。


幾つもの顔がありますが、やはり美食家として一番知られているのではないかと思う。



なぜいきなり魯山人の話を始めたのかというと。


>>食器は料理の着物である

このPhenomenonさんのブログ記事に端を発するわけでして。

読んで知ったのが、北大路魯山人の御茶漬十種というもの。
引用させて頂こう。

①納豆の茶漬け
②海苔の茶漬け
③塩昆布の茶漬け
④塩鮭・塩鱒の茶漬け
⑤鮪の茶漬け
⑥天ぷらの茶漬け
⑦鱧・穴子・鰻の茶漬け
⑧車海老の茶漬け
⑨京都のごり茶漬
⑩獅子唐辛子の佃煮茶漬け



1つ1つ、想像してみてください。

実にうまそうじゃないか。

手軽に出来そうなものから家庭での実現が難しそうなものまでありますが、想像するだけで腹が鳴る。

と思って読み進めたわけですが、こんなことが書いてありました。

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ほう・・・!

これはこれはモノ好きな方もいらしたものだ!

達人だなんて恐れ多いものの、ここまで言って頂けるならこれは全力でお応えせねばなるまい。

それに、僕も食べてみたいと思ったし喜んでお受けした次第。



十種類をパッと見た感じでは⑦と⑨は厳しい。

⑨の「ごり」に至っては、ハゼのような魚らしいが見たこともない。


ちなみに、茶漬け名と魯山人で検索すれば、青空文庫の文章がヒットするので、

材料と調理が現実的ならば作れそうだ。



そんな僕が気になった御茶漬けは


⑩獅子唐辛子の佃煮茶漬け


獅子唐の佃煮というのが、まず見たこと無かったので気になったのと、

見たこと無いくせにうまいに違いないという確信めいた不思議な魅力がある。

茶漬け姿が全然想像つかんという点も気に入った。



情報を求めて早速検索するも…なぜかコレだけ魯山人の文章がヒットしない。

しかし、もう心は⑩獅子唐辛子の佃煮茶漬けさんに決まっている。

レシピがないからと言って諦められるか。

茶漬け自体のレシピは無くても、幸いにして「獅子唐の佃煮のレシピ」はネットにあるようだ。

よし、これならいける。


早速スーパーで材料を揃えてきた。

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納豆とネギは、後日作る①納豆の茶漬けのため。

獅子唐は小さいのと大きいのがあったので両方買った。

大きいのは見切り品コーナーに置いてあった。



まずは煎茶の粉茶を作る。

というのは、魯山人先生は「鮪の茶漬け」でこんなことを仰っているからだ。

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お茶の出し方
かける茶は番茶では美味くない。煎茶にかぎる。煎茶の香味と苦味とが入用である。少し濃い目の茶をかけると、調和がとれる。茶が薄くては不味い。だから、粉茶の上等がいいというわけになる。

-----

ということで今回の茶漬けは、先生オススメの煎茶の粉茶で行こう。

粉茶をどう作るか。それはこれだ。

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我が家が誇るこの秘密兵器。

茶葉を入れると、10分ほどで粉茶が出来上がるのだ。




では調理に移ろう。

ヘタを取って水で洗って切れ目を入れる。

切れ目は破裂防止だそうだ。

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次に調味料を作っとく。

調味料を先に混ぜておいて、後でこれを投入するってわけ。

酒、醤油を2対1ぐらいで。ゴマも入れておく。砂糖もいい感じに入れましょう。

この調味料を混ぜておくことを、中華では碗献(ワンチェン)と言いますね。

これ和食なのにね。

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中火にしてごま油をしく。サラダ油よりごま油の方が良いと判断。

色が良い感じになったら調味料を投入。

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んで、火を弱めて煮詰める。

ジュワーッ音とごま油や調味料の混じった香ばしさに期待が高まり、もうタマランチ会長(2回目)

20140825_07.jpgを煽る手にも力が入るな。


いい感じになったので完成だ。

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ほう!
茶も良い感じに粉茶になっているではないか。

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次はご飯について、魯山人先生は「鮪の茶漬け」でこう仰っている。

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茶碗に飯めしを盛る時、腹の空すき加減にもよろうが、ぜいたくものは飯を少なく盛ることである。
~中略~
ぜいたく者の茶漬は、飯が少なくて茶が多いほうが美味い。飯の多い方の茶漬けは番茶がいいが、飯の少ない方の茶漬けには煎茶を可とする。

-----

手間暇をかけたこの贅沢な茶漬け。

であるならば、必然飯は少なく盛らねばならぬ。



最後の仕上げ。

ご飯の上に無造作かつ丁寧に安置し、煎茶を優しくかけてあげよう。

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どうですか。

茶漬け然としているでしょう。

これが獅子唐辛子の佃煮茶漬けです。実に堂々たるものだ。

この3つの獅子唐とお茶が、まるで堀に囲まれた美しい城のよう。

何、見えないって?写真下手でごめん。ほんと美しいんだよ。




食べた感想。

まず、獅子唐の佃煮って、めちゃくちゃうまいな!と。

しっかりと味がしていてだいぶうまく出来た。

甘みと苦みが絶妙で、これだけでも一級の肴になる。

これをひと口がぶりとやって茶と白飯をすする。



もう笑顔ですよ。

思わず目を瞑ってね、口に神経を集中するんだけど。


ああ・・・うまいなぁ。


とにかくそんな陳腐な感想しか出てこなかった。

ただただ感動した。

そしてこの一杯の茶漬けを味わいたいという思いと、何故か色々なものに感謝する気持ちが…。

笑いがこみ上げてきて、見ていた両親に不審な目で見られたが。

食べさせてみると、やはり笑顔になってたんだから相当うまいのだ。




もちろん味覚ってのは、状況や雰囲気、その日の体調や気分によっても変わるもので。

いつ食べてもこの感動が味わえる訳ではないと思うんだけど。

それでも、この日、この茶漬けを作って食べた印象は強烈で、ぜひ作れる人がいたらやってみて欲しいと僕は思う。

それくらい、美味しい茶漬けだったね。



ちなみに、次の日に大きい獅子唐で作りましたが、見切り品のせいか、小さい獅子唐の方が美味しかったです。

あと今回はかつお節の投入を忘れたんだけど、火を止めた当たりで入れとけばもっとうまくなるでしょう。
【2014.08.26 (Tue)】 料理メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(8)
暮れなずむ街の光と影の中 海鞘好きのあなたに贈る記事
海鞘の季節ですねぇ。

スーパーに並んでる海鞘を見ると食べたくなります。

僕は海鞘が好きで、買ってきては捌いて塩辛にしたり…。



え、海鞘←これなんて読むか?
やだなぁ、海のパイナップルと呼ばれるアレですよ。

む、聞いたことないって?
あらそうですか、それは失礼いたしました。

ほやですよ。

え、見たこと無いって?
マジにか。

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こういうやつね。
確かに東京のスーパーで見かけたことは無いかもな。

東京の人って食べたくなったらどうするんだろ?
築地行って買っちゃう?
僕は専ら我慢して、帰省した時食ってたな!

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…あぁそうか。

食べたことがない物は食べたくならないってことだな?
そりゃそうだ。
寿司食ったこと無いガキんちょが、
パパー!お給料もらったんでしょ?今日はお寿司食べようよー
なんて言わないわな。

そんなこと言ってきた日にゃ、誰から給料日なんて聞いたの!なんて妻との喧嘩の原因になりかねん。

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海鞘ってさ、Wiki見たら東北~北海道でよく食べるって書いてるもんな。
おそらく、関東以南の人はほとんど食べたこと無いんだろうなー。
そんなマイナーなものとは思わなかった…。

海鞘好きの僕は忘れがちだけど、見た感じグロいし酒のツマミだからねぇ。

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僕は捌いてすぐ食べるよりも、塩を振って2,3日置いたほうが断然好きだ。
グッと味がはっきり濃くなって旨味が増すんだよね。

今回買ってきた海鞘は、海鞘初めとでも言いますか。
今シーズン買った最初の海鞘で、まずは捌き感を取り戻す目的で買いました。

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僕の捌き方は自己流なので、たぶんもっと効率的な方法があるね。
今度Youtubeとか検索してみよ。


じゃあそろそろ役立つ情報言っとくか。
鮮度の見分け方は海鞘を触ってパンパンに膨らんでくるようなら新鮮。

わざわざ文字でかくして色変えるまでも無かったか…?
きっと1人くらい海鞘好きな人見てくれるだろう。

そんな1人の海鞘好きのあなたに贈る言葉です。
夕暮れの風に途切れたけれど、終わりまで聞いてくれて有難うございました。

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惜しむらくは、海鞘があっても酒がなかったことだ…。
うまかったけどな。

【2014.07.23 (Wed)】 料理メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(6)
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