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ネコの最後の日
この話は少し前の出来事である。

*****

はすっかり闇に包まれていた。

時刻は19時45分。

ここから大塚までは40分くらいだから、予定時間よりかなり遅れる。

予定では今頃、ビールで人心地ついているはずが、寝坊して起きれなかったのだ。


話は遡り、夜勤明けの今朝のことだった。

かつて週3以上で通っていた飲み屋が今月一杯で閉店すると飲み友達から連絡があった。

私が大塚を離れて実家に戻った時、3段で270リットルほどの、一人暮らしには分相応と言えるサイズの冷蔵庫を、その飲み屋の物置きに預け、いつかまた大塚に戻ると誓った。

それが3年近く前になる。

青森から比べれば距離は近付いているが未だに大塚に住む目処は立っておらず、それはつまり物置きに眠る冷蔵庫の処し方を決めねばならず、同時に大塚に住んでいた昔日の日々に思いを馳せた。

一呼吸置いて、飲み友達に、今日行ってくるよと連絡したのだった。

19時に大塚で飲もうと決めた。


その連絡をしてからROにインしてボスを周った。

複数のボス時間を管理すると簡単に数時間は経っているのはボスあるあるで、やはりその日もそうだった。

10ほどのボスを管理した。なかなか多いと思う。

慌ただしく街や平原やダンジョンを駆け回り、ボスを見つけてはおったな!と叫び、スカチャにわざわざ打ち込み、倒して蝶の羽。

その繰り返しで気付けば13時30分。

夜勤明けなので、寝て起きて19時に飲むためには電車の時間も入れて17時には起きたい。

4時間半の睡眠。起きれるか怪しい。かなり厳しいような気もする。

それまで確保していたボスは同じサーバでボスを狩る知り合いに引き継ぎ、急ぎ寝た。

──起きると18時だった。



乾いて痛い目に違和感を覚えながら、着替えて家を出た。

傘をさしているのに、横からヒタヒタと霧雨があたる。風も冷たい。



休日の緩さが漂う大塚駅に降りたのは20時30分だった。時間は気にしないことにした。

駅から6,7分、バッティングセンターとパチンコ屋ひょうたん島の前を通り、ブックオフやコンビニ(サークルKかサンクス)を過ぎた次の狭い横道を折れると、その店、Nekotietはあった。

20150904_02.jpg


ドアを開けると、赤いポロシャツと出ている腹と怖い人相がトレードマークの大将は、私を見るなり「ああ!誰だおまえ!」と叫んだ。

未だ大塚に戻ってこない私への、大将なりの歓迎である。

店内は正面のドアから入るとカウンター、そして店の裏口から入るとテーブル席が1つあり、厨房を両面から挟むような形になっている。

既にカウンターに3人、見知った顔もあった。

彼らから今どこで何をしているのか、というような質問責めにあいながら、大将の「なんで来た!?」に対して、「今月で閉めるって聞いて!」

と、湿っぽくならないように努めて戯けて答えた。

「冷蔵庫は処分しとくぞ!」

頷くしかなかった。




閉店を決めたのはつい数日前のようだった。

「なんで閉めるの?って聞かれるんだけどさ、儲かってりゃ閉店しねーんだよ!」

と笑う大将。

そんな言葉を笑いながら言える大将は強い人だと思った。




2日後に閉店を控え、簡素なメニューはさらに簡素になっていた。

餃子は品切れになったらしい。

閉店って言ったらこんなに人が来るなんて、喜んでいいやら悲しんでいいやらだ。


大将の携帯が鳴り、話し始めた。

「なに言ってんですか、先輩が来ないから店閉めるんですよ?」

「だったら3ヶ月に1回でいいから来て10万円使ってください」

仲のいい人らしかった。

20150905_01.jpg


黒胡麻担々麺、酸辣湯麺、ズブロッカのリンゴジュース割りを堪能してほどよく酔っ払った。

「今度また店やるときは教えてくださいよ!」

店を出るとき伝えた。本心だった。

「やだよ!」

「えー!」

「うそだよ!わかったよ!」


客の多くは閉店を惜しみつつ笑っていた。

私もずっと笑っていたし、もちろん大将も笑っていた。

大将はきっとまた料理を作るだろう。

無責任かもしれないけど不思議とそんな気がするのだ。

その時は笑って飲み食いして、また馬鹿な話をしたいと思っている。

外は蒸し暑かったが清々しい夜空が広がっていた。




【2015.09.05 (Sat)】 酒メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(0)
長い電車で思ったことを書く
メリークリスマス。


実は当ブログ、明日で1周年だった気がする。

最近はちと書けてないけど、書くことは嫌いじゃないのでまだ続きます。

飽きもせず見に来てくれている方、わざわざどうもありがとう。


-----

このままだと2030年には地球が2つあっても足りないくらい、人は資源(リソース)を使ってるんだそうだ。

詳しいことは分からないがCMでそんなことを言ってた気がする。

なんにせよ、資源は有限なのは間違いなく、それが30年後なのか300年後なのか、程度問題なんだろう。


人は生活する上で、自分の持つ資源を色々なモノに割り当てているが、具体例として金や時間は最もイメージしやすい。

私としても例外ではなく、やはり少ない金と時間を何かに割り当てて生きている。

その結果、ゲームより酒や都内遠征に時間を使い、金もそこに落ちると。
仕方あるまい。

これを書いているのはまさに都内へ向かう電車内である。
(スマホで書いてるので推敲しません。だらだら書きますすいません)

今日、都内の某所で私は時間の関係で参加できなかったイベントがあった。

某所、と伏せる必要も無いか。四ツ谷の酒徒庵だ。
そんでイベントは「リア爆2014」という。
リア充爆発しろ、だろうか。

もう何年やってるか分からない。
クリスマスの時期に自称非リア充達が一堂に会して飲み会をするイベント。
私から見れば、みな現実世界をたくましく楽しく生きているように見えるが、そうでもないということか?
中には主婦もいたりするが、そこはどーなんだそこは。

とまぁ、クリスマスにかこつけて集まって飲もうってイベントである。

私は生活のために酒よりも仕事を取りました。(酒飲み的には失格です)


つまりは選択と集中というわけです。
何年か前に流行ったね。金も時間も有限ならば金と時間を注ぎ込むモノも吟味すると。


だから私が今年の年末、実家に帰らないのもその吟味の結果なんだね。
家に帰るよりもここに留まる方が良い結果になるだろうと。

決してチケット取れなかったとかそんな理由ではないのである。

それと今シーズンはスキーも行かない。
行きたいのはやまやまだけど地球と同じで資源不足。
理由が地球と同じ。実に壮大だ。



全く話変わるけど「白熱日本酒教室」という本を買った。
これが最高に素晴らしい本だね。

一言で言うと、今までにありそうでなかった、日本酒消費者目線で書かれた、唯一の日本酒入門書。

正直、日本酒の入門書ではNo1の内容だ。
私が10年かけて知った知識の95%が書いてある(悔しいので100%とは言いません)。

日本酒クラスタでは話題沸騰であり、Amazonでも売り切れ中。著者さんはもうちょいで補充されると言ってたっけ。

実は今日のリア爆に著者さんが来てるらしい。著者さんとは直接の面識は無いが友人の友人なので頼み込めばあるいは。

というわけで、白熱日本酒教室の書評をいま書いてる途中。
近日中には書き終えます。



あと、2chのまとめサイトでみたこれね。

おれが本当にうまい日本酒のことを伝えてやる

内容は白熱日本酒教室を読めば全て網羅してる、というかこれ読んでからスレ立てたんじゃないかって内容。


それに書いてる人、たぶんどっかですれ違ってるか一緒に飲んでるか、もしかしたら知り合いの可能性すらある。
ススメてる酒から、私と通ってる飲み屋が被ってるだろうってのが一つ。
はっきり書くと酒徒庵行ってんじゃないかな。

で、最大の理由。
>>35で、私の酒の師匠の1人であるたけさんのサイトを挙げている点。
たけさんは酒の師匠であり、友人でカラオケ仲間で私の兄貴的ナイスガイである。

私の周りでは内容よりもこの人は誰だろうって話になった。

【2014.12.23 (Tue)】 酒メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(6)
革命の一夜
既に数週間前のことだが、面白いことがあったので記事にする。

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休日、またも埼玉某所の友人イヨシの家へ行った。

これで都合3度目だ。

一緒に住んでいるという彼の彼女が約1ヶ月ほど家をあけたのを良いことに、まるで僕の別荘かのような振る舞いで過ごした。


彼の家に行くということは、つまり都会に遊びに行くということと相違なく、それはもう酒を飲んで酒に飲まれる、酒池肉林を体現したかのような・・。

とにかく印象的なことが多かった日だった。

朝方にウイスキー飲みながらダークサイドに落ちたりもしたが、まぁそういうこともあった。

さて、幾つかあったネタを1つピックアップして書いてみる。



新宿西口の思い出横丁、通称ションベン横丁をご存知だろうか。

小さい居酒屋が文字通り軒を連ね、国籍不明の人々が千鳥足で歩いている怪しげな一画である。

慣れれば全く怪しい所は無いのだが、都会の新宿西口にあっては異様な場所である。

その中に、僕がよく行く「岐阜屋」はある。

20141206_01.jpg


「岐阜屋」は中華料理屋ながら、客のほとんどが酒を飲みに来る店だ。

全席カウンターで、一人か二人で飲みに入る客が大多数の雑多な店。

お世辞にも綺麗とは言えないが客入りは良く、外国人も頻繁に来る。

この日、同行者と「きくらげ玉子炒め」を食べに行った僕は、一人の“革命戦士”と出会った。



店の人に2名と告げ、その辺に適当にどうぞ的ジェスチャーで席に通された。

席に向かうと、一人の酔っ払い客のオッサンがこっちに座れやと声をかけてきた。

60代だろうか、うだつの上がらないサラリーマン風のオッサンだ。

我々は促されるまま並んで座り、ビールときくらげ玉子炒めを注文。

20141206_02.jpg

見るとカウンターの中にはTVのクルーと思しき数人がいて、どうやら某TV局のニュースで放送するんだとか。

そんなこともあり同行者と雑談に興じていると、オッサンが声をかけてきた。

彼は酒で舌が回っておらず、言うことは支離滅裂であった。


酒場に入り浸る僕は、こういうことはそれなりに経験がある。

笑いながら、褒めたり相槌を打っていれば大体オッケーなんだが、このオッサンはちょっと違った。

言ってることを思い出すと、たしかこんなんだった。



・裏の「カブト」には行くな。一人なら良いが彼女を連れてくのは絶対やめろ。

多少おかしいが、この発言は問題無いだろう。

この「カブト」は前から行きたいと思ってたうなぎ屋だ。

こんなところにあったっけ?ともかく見つけてラッキー、今度行こう。

しかし、彼女を連れてくのは絶対やめろ、とはなんだろうか。

注文の品が出て来るまで長いから喧嘩になるとかそんなことか?


・おれ、この店の常連だ

常連アピールをする客というのは多い。

で?って感じなんだが、話を聞くとこの岐阜屋は昔、火災にあって焼けたんだとか。

知らなかったのでへぇーと言っておく。

オッサンはかなりの頻度でここに通っている口ぶりだった。


・おれは貧乏人

60代のおっさんが貧乏というのはどうにも悲哀が凄い。

おそらくは謙遜ではなく本当に金が無いように見えた。

身なりはそれなりだが何だかしょぼくれている。

しかし外でこうやって飲んでるあたり、自由になる金が全く無いわけではないんだろう。



ここまでは普通。

酔っ払いのオッサンならそれくらい言うだろう。

しかし、次の発言からは酔っぱらいだからと言って看過できない、ちょっとおかしいことになる。


・おれは革マル派だ

正式名を「日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派」というらしい。

政治的な運動をしている過激集団、というイメージなんだけど、詳細は知らない。

おそらく知らなくて良い。

ここから何かこのオッサンはおかしい人だと思い始めた。



・おれは公安にマークされている

オッサンの目は自信に溢れていた。

岡部倫太郎ことオカリンが重なって見えるような、厨二発言。

それがシュタインズゲートの選択なのか?と言いそうになったが堪えた。

なかなか現実では聞かないセリフに笑っていたが、どうにもオッサンの雰囲気がドス黒い。

いきなり笑顔で殴られそうな不気味さがあった。

もしかして気が触れているのだろうか。



・美智子を守る

おそらく話の流れから天皇の妻、つまり皇后のことだと思われる。

なぜ守る必要があるのか、その辺のロジックは良くわからない。

が、想像してほしい。

真面目な口調で美智子と呼び捨てるオッサンは、なかなかに恐ろしい。


・安保を知ってるか?

大雑把になんとなーく知っているが…。

オッサンは安保闘争の話をしたいんだと思ったな。

日米安全保障条約について賛成、反対の両陣営で闘争があったんだっけ?

今もあるの?よく知らん。

ここは話を広げない方が良いと判断してスルー。

良い判断だったはず。


・お兄さん、一緒に革命起こそう

以降、オッサンは度々「革命」という言葉を口にした。

なぜ僕を誘っているのか全く分からないが、革命を起こしたいという熱意はあるらしい。

僕は政治的な運動に興味が無い。つまりノンポリである。

ほぼ聞き流していたが、革命戦士のオッサンは僕の手を強引につかみ、握手を強制する。

都合、30分ほどで5回もの握手をして、オッサンは一人で革命のボルテージを上げていった。

僕は困惑を笑顔で覆い隠し、握手を握り返した。

手を握り返す僕はとても良い笑顔をしていたと思う。

この現場を公安が見ていたら今頃は僕もマークされているのかもしれない。



オッサンは紹興酒を何度かおかわりし、僕に一杯おごった後、握手をして店を出て行った。

金を払った様子は無い。

しかし店主はオッサンを呼び止め、金を払わせるのだった。

オッサンの革命は失敗に終わった。


-----

皿とコップを片付ける店員にオッサンの話を聞いた。

僕「あの人、常連て言ってたけどよく来るの?」

店員「いやー・・7年前にはよく来てたぽいけど…。7年ぶりじゃないかな」


オッサンはただのホラ吹きだったのか、本当の革命戦士だったのか。

確かめる術はない。





【2014.12.06 (Sat)】 酒メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(0)
上野のNice to meet you
鍋を作ろうと思い食材を買って帰った。

しかし鍋の素を買うの忘れた。

素を使えば手軽でうまいが、仕方ないので自作。

味の素で手軽にダシを取り、醤油、酒、砂糖、みりん、塩、オイスターソースをバランスよく入れてツユ完成。

功を奏して良い味になった。

20141029_01.jpg


傍らには日本酒。

四合瓶から片口に日本酒を注ぐ。

片口を傾け猪口に注ぐ。



この“片口を経由する”という行為が実に風情があって良い。

普段は四合瓶から直接に猪口へ注いでいるけども。

平素とは違う優雅さを味わえるのがこの“片口を経由する”なのですね。

20141029_02.jpg



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そういえば全く関係ない話をふと思い出したので、今日はそれを書こう。



5年前、2009年の11月後半。

当時、日暮里に住んでいた僕は上野をホームにしていた。

特にいきつけの店は無かった。

その日の気分で知らない飲み屋に入るのが、いつものやり方だった。



ある時、まっすぐ家に帰るのも憚られた僕は御徒町で降りてアメ横を歩いた。

腹も減っていたし居酒屋に入る。 

カウンターに通されて、まずは店員にホッピーと告げた。

こういう焼き鳥や焼きとんの店ではレモンサワーかホッピーと決めてある。

やはりビールよりもそれらの方が雰囲気に合っているような気がする。




そしてカシラ、シロ、タンを頼んで一息つき、持っていた本を読み始めた。

そのとき、隣に外国人が座った。




外国人は壁に貼ってあるメニューを見つつ、ビールとカシラを頼んでいた。

英語がある程度わかる若い女の店員だった。

彼は注文し終えると、リュックから一眼レフカメラを取り出し店内を撮り始めた。

外国人は観光客のようで、こういう居酒屋は珍しいようだ。




偶然だが、その時僕はSONYの一眼レフカメラを持っていた。

横目でチラチラ見ると彼のカメラはニコンだ。

彼に微笑みかけると笑みを返してくれた。

僕は自分のバッグからSONYの一眼レフを取り出して見せると彼は喜んだ。

なんだか嬉しかったのを覚えている。




その後、彼と話をした。

僕の英語の成績は中学で2。高校ではたしか3。

大学では優だったが、技術屋のための読み書き英語。

当時の職場こそ外資系で、英語は周りからよく聞こえていたけどまぁそれだけ。

はっきり言って英語はできない。

それでも、知ってる単語や言い回しを駆使して頭をフル回転させて話した。




会話は片言の英語。

苦労しながらも上野の居酒屋に一人でやってきた外国人に対する興味が先に立って楽しかった。




分からない単語はケータイで翻訳したり、メモ帳に書いたりして何とか会話を交わした。

しばらくしてケータイのバッテリが切れた。

彼は僕のために簡単な単語を選んで喋ってくれていたようだった。




どうやら彼はイタリア人で、初めて日本に来たんだそうだ。

僕は色々と彼に話しかけた。

「日本のビールはうまいですか? 」

「うまいよ。これはASAIのやつ?(アサヒのことらしい)。
実は鹿児島のサケが好きなんだよね。焼酎って言うんだっけ。イタリアのビールはうまいよ。
PERONI、MORETTIが好きだ。」


「へー、焼酎知ってるんですね。僕は日本酒好きなんです。PERONI、MORETTIは知りませんでした」


「オクトーバーフェストは知ってる? 」

「知ってますよ。ドイツのですよね。 」

「うん、行ってきたんだよ。9/24~10/15までやってたんだ。
女性がグラス運ぶんだけど、(自分の中ジョッキを指差して)これよりもっと大きい1リットル丁度が入るグラスを幾つも持つんだよ。
すごい力持ちさ。そしておっぱいも大きいんだよw 」



イタリア人はやはり色を好むらしい。


「お仕事は何を? 」

「爪とか髪とか、そういう美容関係。写真を撮るのは趣味さ」

「へー、そうなんですね」



無造作だがなにかお洒落な感じが漂っていた。


「日本語でBono(おいしい)ってなんていうの?」

「ウマイ、ですね」

「ムマイ? 」

「ウマイ」

「ヌマイ?」

「ウ、U(ユー)マイ。」

「ユーマイ?」

「(メモにumaiと書く)ウマイ」

「あぁウマイ、ね。」

「うまいでもいいし、おいしいでもいいです」

「オイシイ」

「Yes!」



彼はイタリアに帰った後、日本人から教わった言葉として誰かに話すのだろうか。

5年経った今でも、彼の思い出の中に僕は登場しているのだろうか。



「シシマイって何?」

「うーん(しばらく考えて)、、日本の伝統的な…」

「いや、そうじゃなくて、動物?」

「動物、かな。たぶん…」

「わかんない?」

「えーっと…、昔の人の想像上の動物で実際にはいないかな」

「へーいないんだ。想像上の生き物ねー」

「今日はどこに帰るんです? 」

「K's Houseさ」

「K's House?」

「クラマエにあるゲストハウスなんだ」

「蔵前ですか。浅草の近くですよね。僕はニッポリです。 」

「ニッポリ?ちょっと分からない。(地図を取り出して)どこ? 」

「えーっと、これは地下鉄の地図ですね。んーっと、どこだろう 」

「もしかしてココ? 」

「あ、そうそう、ここが日暮里です」



話しこんでいるとたっぷり2時間は経っていた。

彼はそろそろゲストハウスに帰る時間らしい。


「もっと英語勉強しとけばよかったですよ」

「英語はたくさんの人と喋らなければ覚えられないもんさ。君の仕事にも役立つと思うよ」

「そうですね、英語は難しいですね。ところで、どうして日本に?」

「日本が好きで興味あったからね。焼酎とかねw」



英語を勉強しておけば…。

これは本音であり今もそう思っている。

これがきっかけで以前よりも英語に興味を持ち、飲み屋で外国人に話しかけることが増えた。

今ならもう少しだけうまく話せるかもしれない…と思う。




最後に写真を撮らせてもらった。

彼は地下鉄で蔵前へ。僕は山手線で日暮里へ。

店の外に出ると寒かった。



駅までの道で彼は外国人の観光客に写真を撮ってくれと頼まれていた。

掛け声は「チーズ」だったからちょっと笑ってしまった。

イタリアも「チーズ」なんだろうか。むしろあり得る。



そして駅前。

彼は僕に「Nice to meet you」と言った。

僕も「Nice to meet you」と応えて手を握った。

この言葉、当たり前のように初対面の人に使う言葉の決まり文句だと思っていた。



でも考えてみたら別れるときにも使える言葉なんだね。

とてもいい言葉だ。

胸が詰まった。



お土産に、と彼は僕に1ユーロセントを渡した。

僕の財布には今も彼からもらった1ユーロセントが入っている。

20141029_03.jpg

【2014.10.29 (Wed)】 酒メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(5)
大塚に消ゆ
ROブログを名乗って良いものか、若干心苦しい最近の当ブログ。

それでも有り難いことにどうやら結構な人数が見に来てくれているようで。

ROの内容を期待しているのだとしたらそれは申し訳無いのですが、

今回は飲んだ店とか酒とか、そういう内容です。

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先日、休みの日に大塚まで行った。


東京都豊島区大塚。

JR山手線の池袋駅のひとつ隣だが、池袋の隣とは思えないぐらいのどかだ。

田舎っぽさを残しつつ都会がチラチラ見え隠れしているような趣きのある街である。



僕はこの街がとても気に入っていて、ここに2年半前まで住んでいた。

特に素晴らしいのは僕好みの飲み屋が多いことだ。

といっても僕が引越した当初はそれほど多くなかった。



雑誌に載ってるような有名店だと「江戸一」「蒼天」「こなから」「串駒」ぐらいであった。

それが僕が住んだ2年ほどで、あれよあれよと都内でも押しも押されぬ酒飲み共が集まる街になっていった。

僕はその移り変わりを、最前線で目撃していたので愛着もひとしお。




そんなわけで平日の休日、誰にも連絡せずに大塚へ出かけた。

目的の店はかつて週2,3回は通い公私ともに世話に、いや、私しか世話になってない中華屋台「NEKO TIET」。

約2時間かけて辿り着き、時間は23時を回っていた。

店の前まで行って絶望。

定休日だった。



すっかり定休日を失念していた僕は、23時過ぎから飲める店を探すのに難航。

Twitterで聞いてみると何人かの飲み仲間からリプライがあり大塚南口の「壱縁」をススメられた。

僕がいた頃は無かった店だ。

朝5時までやってるらしい。



そこで大塚在住の友人に連絡し、平日ど真ん中にも関わらず呼び出した。

一緒に住んでいるという彼の彼女が僕に挨拶するために途中まで着いてきて退散していった。

よくできた彼女だと思いつつ、腹の減り具合はそれどころではなかったので壱縁へ急ぐ。





うーむ、写真を撮るの忘れていた。

店構えは高そうな割烹系のそれであった。

友人は「ここ大丈夫なん・・・?」と不安げに聞いてくるが、お構い無しに引き戸を開ける。

カラカラカラ。





aihara「あっ!」

???「えっ、あれ!?」

aihara「ど、どーも!」

???「なんでここに!?」



彼は去年恵比寿にも出店し、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの「麦酒庵」の店長Mさんであった。

突然の邂逅に驚きつつも、腹が減っていた僕はボリュームのありそうな料理&オススメを注文。

これはある意味ではテクニックだが、初めて来る店はオススメを尋ねるに限る。

下手に想像であれこれ注文するよりもオススメを聞けば自然と会話が生まれる。

店の一押しメニューを教わるのはもちろんだが、会話の中で人となりならぬ“店となり”を感じ取れるし、

特に店主と話せる場合は自分の嗜好を知ってもらえるチャンスになる。



こういった酒や料理に拘った飲み屋の店主というのはどういう客かをよく見る。

普段飲む酒、行く店、好きな酒、好きな料理などの傾向から、店が持っている武器を選択し、提供してくれる。

オススメを聞くという行為は「わたしは店側と話す用意がありますよ」という意思表示なのですね。

だもんで良い物を提供したいという情熱を持った店ほどオススメを聞かれるのは有り難いと思ってくれる。

こちらとしても美味しいものは味わえるし楽しい情報が得られたりもする。

もしかしたら裏メニューを出してくれるなんて嬉しいハプニングも。

更にワンランク上の方法として店に料理や酒を相談するというのもあるが、今回はオススメを聞くに留めた。


20141015_01.jpg


特に印象深かったのはコロッケ。

これが素ン晴らしくうまかった。

皮が薄くサクッ、中はしっとりフワッと溶けていく。

普通のコロッケってむっついけど、それが全くない。

むっついが分からない?それはすみません。

えーと、ゆで卵とかスポンジケーキ食べた時とかなんとも言えない喉のつまり感というか息苦しさがあるでしょう?

あれのことです。

今まで食べたコロッケでNo1のうまさ。

これを食べるためにまた来たいと思えるほど。

20141015_02.jpg


そして茶碗蒸し。

熱くてぷるんとした舌触り。出汁がしっかり効いていて旨味たっぷり。

これもまた素ン晴らしくうまい。

約3年ぶりの再開にMさんにご馳走になった。

ひとしきり飲んで退店。




友人とも別れ、朝までまだ時間があったので朝7時まであいている65(ロクゴ)へ。

ビール&ワインバーだがビールはもうだいぶやったのでワイン。

20141015_03.jpg


正直言ってワインは全く詳しくないが、そこは店員に相談しつつ注文。

ワインでは基準にする味を持っていないので、日本酒に比べて~という表現になるが、

酸味が程よくて十分に美味しいと思えるものだった。



僕のワインの認識は、とにかく酸が高いというもの。

日本酒はほとんど旨味≧酸味であり、旨味が無く酸が高いだけの日本酒は飲みづらいとされる。

しかしワインはどうやら違うようだ、というのが分かってきた。

ほとんどのワインは酸味>旨味であり、強い旨味を期待する僕は些か物足りなく思っていた。

この酸と旨味のバランスが主なポイントなのだろうと思えてからはワインも先入観なく飲めるようになってきた。

どういうタイプの酸なのかを感じ、同時に影に隠れている旨味を探すのだ。

きっとこういう楽しみ方なんだろう、うん、今はそれで良い。



なんてことを酔っ払った頭で考え、ドライトマトを頬張る。

20141015_04.jpg


トマトの甘さがギュっと中心の一点に集まっているような。

その後はヒューガルデンの生、ホップの風味が抜群のIPAを飲み、次の日に備えて満喫へ。

20141015_05.jpg 20141015_06.jpg




翌日、二日酔いになるとはこの時点では思いもしていなかった。



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まだネット環境はだめです。

【2014.10.15 (Wed)】 酒メモ // TRACKBACK(0) // COMMENT(6)
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